「子どもが3人いると、教育費や老後資金を準備しながら、どのように資産を築けばよいのだろう」
このような疑問を持つ方もいると思います。
私は大手メーカーに勤務する50歳の会社員で、妻と3人の子どもと暮らしています。現在、わが家の金融資産は1億円を超えています。
ただし、高収入だけで短期間に築いたものでも、特別な投資で一気に増やしたものでもありません。
家計を整えながら、インデックス投資、高配当株投資、NISAの活用などを長く続けてきた結果です。
この記事では、プライバシーを考慮して、正確な資産額や口座ごとの残高、細かな内訳は公開しません。その代わり、約25年間の資産形成で経験した失敗や撤退、金融資産1億円超につながった5つの方法を、実際の金額と時系列を交えて紹介します。
この記事でわかること
- 約25年間の資産形成の経緯
- FX、持株会、貯蓄性保険、せどりをやめた理由
- 金融資産1億円超につながった5つの方法
- インデックス投資、高配当株、現金の役割
- 子ども3人家庭で資産形成を続ける考え方
わが家の資産形成の考え方
わが家の金融資産は、インデックス投資を中心に、現金と高配当株を組み合わせています。
それぞれの資産には、次のような役割を持たせています。
- インデックス投資:長期的な資産成長を目指す
- 高配当株:定期的な配当収入を得る
- 現金:生活費や教育費、急な支出に備える
資産を最大限に増やすことだけが目的ではありません。
子ども3人の教育費や住宅ローン、将来のFIREを考えながら、成長性と安心感のバランスを取ることを大切にしています。
現在の資産配分に対する考え方は、次の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:「5人家族の資産配分|教育費とFIREに備える現金・投資の考え方」
金融資産1億円超を築くまで
会社へ入社した当初から、明確な投資方針があったわけではありません。
財形貯蓄や持株会から始め、FX、貯蓄性保険、副業のせどりなど、さまざまなお金の貯め方・増やし方を経験してきました。
その中には、約200万円の損失を出して撤退したFXや、約19年間続けたものの思うように株価が上がらなかった会社の持株会もあります。
わが家の資産形成の主な経緯は、次のとおりです。
| 年 | 主な出来事 |
|---|---|
| 2001年頃 | 入社と同時に財形貯蓄を開始 |
| 2004年 | 会社の持株会を開始 |
| 2008年頃 | FXを開始 |
| 2010年頃 | 約200万円の損失を出してFXから撤退 |
| 2015年 | 住宅購入を機に財形貯蓄を終了 |
| 2019年 | インデックス投資、NISA、ジュニアNISAを開始 |
| 2019年 | 企業型DCを元本確保型商品から全世界株式へ変更 |
| 2019年 | 米ドル建て終身保険へ加入 |
| 2020~2022年 | 副業としてせどりを経験 |
| 2022年 | せどりを終了し、米ドル建て終身保険を解約 |
| 2023年7月 | 約19年間続けた持株会を終了 |
| 2023年8月 | 持株会の売却資金で高配当株投資を開始 |
振り返ると、一つの方法だけで金融資産1億円を築いたわけではありません。
自分に合わなくなったものをやめ、その資金をインデックス投資や高配当株などへ移しながら、お金の置き場所を何度も見直してきました。
失敗や遠回りも含めた約25年間の積み重ねが、現在の金融資産につながっています。
資産形成の途中でやめた4つのこと
金融資産1億円までの過程では、新しい投資を始めるだけでなく、自分に合わなくなったものをやめることも重要でした。
1.約200万円の損失を出したFX
2008年頃、資産を増やそうと考えてFXを始めました。
しかし、リーマンショック前後の大きな値動きに対応できず、最終的に約200万円の損失を出して、2010年頃に撤退しました。
この経験から、短期的な相場を予想して売買する方法は自分に合わないと感じました。その後、長期・積立を基本とするインデックス投資を選ぶきっかけにもなっています。
2.約19年間続けた会社の持株会
会社の持株会は、2004年から2023年7月まで約19年間続けました。
毎月積み立てていましたが、思うように株価が上がらず、含み損になっていた時期も長くありました。株価がおおむね買値付近まで戻った段階で約900万円分を売却し、その資金を複数の高配当株へ移しました。
一つの会社へ資産が集中する状態を見直し、投資先を分散する転換点になりました。
詳しい経緯は、次の記事で紹介しています。
関連記事:「持株会を19年間続けてやめた理由|約900万円を高配当株へ移した実体験」
3.教育費準備のための米ドル建て終身保険
2019年には、教育費の準備方法の一つとして、夫婦で米ドル建て終身保険へ加入しました。
その後、保障と資産形成を分けた方がわが家には合っていると判断し、2022年10月に夫婦2人分を解約しました。解約返戻金の一部は、長女と長男のジュニアNISAでインデックス投資をする資金に使っています。
契約内容と実際の払込額、解約返戻金については、次の記事で紹介しています。
関連記事:「ドル建て終身保険を解約した理由|教育費をインデックス投資で準備するまで」
4.月約8万円の利益が出ていたせどり
2020年から2022年頃には、楽天市場などで仕入れた商品をAmazonで販売するせどりにも取り組みました。
利益率はおおむね15%で、月に約8万円の利益が出ていました。利益は資産形成に役立ちましたが、在庫を抱える負担や真贋調査を経験し、長期的に続けたい仕事ではないと感じて撤退しました。
利益が出ているかどうかだけでなく、自分が無理なく続けられるかを考えるきっかけになった経験です。
わが家が続けてきた5つの方法
1.インデックス投資を長く続ける
わが家の資産形成の中心は、インデックス投資です。
インデックス投資は、特定の会社だけに投資するのではなく、指数に連動する投資信託などを通じて、複数の会社や地域へ幅広く投資する方法です。
個別企業の業績を細かく予想し続ける必要がなく、会社員や子育て中の家庭でも続けやすい点に魅力を感じました。
もちろん、相場が下落すれば、資産の評価額が減ることもあります。それでも、短期的な値動きに振り回されず、長期的な成長を期待して保有を続けることを意識しています。
私の場合、投資で大切だったのは、短期間で大きく増やすことよりも、家計に無理のない金額で長く続けることでした。
2.高配当株から定期的な配当を得る
インデックス投資に加えて、高配当株にも投資しています。
インデックス投資では、長期的な資産の成長を期待しています。一方、高配当株には、定期的に配当金を受け取れるという特徴があります。
実際に配当金が入ると、保有する資産が収入を生み出していることを実感できます。
将来的に働き方を見直すうえでも、給与以外の収入源を持つことには意味があると考えています。
ただし、配当利回りが高いという理由だけで投資先を決めることは避けています。
会社の業績が悪化すれば、株価が下がったり、配当金が減ったりする可能性があります。インデックス投資と組み合わせ、一つの会社や業種に偏りすぎないよう注意しています。
3.新NISA・旧NISAを活用する
資産形成では、NISAも活用してきました。
NISAは、一定の条件のもとで、投資によって得た利益や配当金が非課税になる制度です。
2023年までの旧NISAで保有している商品と、2024年から始まった新NISAは、別の枠で管理されます。
新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用できます。わが家では、インデックス投資と高配当株投資を組み合わせる際にも活用しています。
投資商品を選ぶだけでなく、どの口座で保有するかも、長期的な資産形成に影響します。
NISAの制度については、2026年8月時点の情報をもとにしています。最新情報は、金融庁の公式サイトをご確認ください。
外部リンク:「NISA特設ウェブサイト」
4.通信費・保険・自動車費を見直す
投資に回せるお金を増やすには、毎月の支出を見直すことも重要です。
わが家では、主に次の支出を見直してきました。
- 通信費
- 保険
- 自動車費
固定費は一度見直すと、その効果が続きます。食費や日用品を細かく削るよりも、家族が負担を感じにくい点もメリットでした。
通信費については、契約内容や利用状況を確認し、必要以上の料金を払っていないか定期的に見直しています。
保険についても、不安だからという理由だけで増やすのではなく、公的保障や貯蓄とのバランスを考えながら、必要な保障を選ぶようにしています。
自動車費については、単純に購入価格の安い車を選んでいるわけではありません。
わが家では、将来の売却価格も考えながら車を選び、おおむね3年ごとに買い替えています。
例えば、購入価格が高くても、数年後に高く売却できれば、購入価格から売却価格を差し引いた実質的な負担を抑えられる場合があります。
一方、購入価格が安くても、売却価格が大きく下がれば、結果として負担が大きくなることがあります。
ただし、リセールバリューは、車種、グレード、市場環境、走行距離、車の状態などによって変わります。必ず負担を抑えられる方法ではないため、購入時と売却時の金額を記録し、実際にかかった費用を確認することが大切です。
5.収入が増えても生活水準を上げすぎない
資産形成で特に大切にしてきたのが、収入が増えても生活水準を上げすぎないことです。
収入が増えると、住宅、車、旅行、外食などに使う金額も増えやすくなります。一度上げた生活水準を、あとから下げるのは簡単ではありません。
そのため、収入が増えた分をすべて生活費に使わず、一部を投資や貯蓄へ回すようにしてきました。
もちろん、家族の楽しみをすべて我慢しているわけではありません。
子どもの経験や家族で過ごす時間には、お金を使う価値があると考えています。
大切なのは、周囲に合わせて何となく支出を増やすのではなく、自分たちが本当に大切にしたいものを選ぶことです。
一定額の現金を確保している理由
投資する金額を増やせば、資産がさらに成長する可能性があります。
それでも、わが家では当面の生活費や教育費に備え、一定額の現金を確保しています。
子どもたちの進学時期に株価が下落していると、教育費を準備するために、投資資産を安い価格で売却しなければならないかもしれません。
あらかじめ現金を確保しておけば、相場が不安定なときでも、慌てて投資資産を売却せずに済みます。
また、病気やけが、住宅設備の故障など、予想していなかった支出への備えにもなります。
現金は、投資資産のように大きく増えることを期待するものではありません。しかし、必要なときにすぐ使えるという大切な役割があります。
わが家にとって現金は、投資できずに余っているお金ではなく、安心して長期投資を続けるための土台です。
子ども3人家庭だからこそ大切にしていること
子どもが3人いると、これから教育費の負担が大きくなることが予想されます。
しかし、教育費を優先するあまり、自分たちの老後資金が不足してしまえば、将来、子どもたちに負担をかける可能性があります。
そのため、わが家では教育費と老後資金を分けて考え、どちらか一方だけに偏らないよう意識しています。
子ども3人の教育費については、想定する進路をもとに別の記事で試算しています。
関連記事:「子ども3人の教育費は約6,650万円|中学から私立・理系大学院まで試算」
また、人生を豊かにする資産は、お金だけではありません。
家族との時間、経験、健康、学び、人とのつながりも、長い人生を支えてくれる大切な「人生資産」です。
資産形成は、通帳や証券口座の数字を増やすことだけが目的ではありません。家族が安心して暮らし、やりたいことを選べるようにするための手段だと考えています。
金融資産1億円を超えて感じたこと
金融資産が1億円を超えても、生活が急に大きく変わったわけではありません。
高額なものを自由に購入できるようになったわけでも、将来のお金に対する不安が完全になくなったわけでもありません。
子どもが3人いるため、これから教育費の負担が大きくなります。住宅ローンも残っています。
そのため、金融資産が1億円を超えても、すべてを自由に使えるわけではありません。
一方で、人生の選択肢は以前より増えたと感じています。
例えば、収入だけを理由に、無理な働き方を続ける必要性は少しずつ小さくなりました。
私は2026年、3人目の子どもの誕生をきっかけに育児休業を取得しました。
育児休業を取得する前は仕事が忙しく、残業が続く毎日でした。家族のために働いているはずなのに、子どもたちと向き合う時間を十分に取れないことに疑問を感じるようになりました。
資産形成を続けてきたことは、育児休業を取得し、子どもたちとの時間を大切にする選択を後押ししてくれました。
資産の価値は、金額そのものだけでなく、自分や家族が望む生き方を選びやすくしてくれることにもあると感じています。
資産形成を続けるうえで意識していること
わが家では、資産形成を続けるために、次のことを意識しています。
- 短期間で大きな利益を求めない
- 相場が下がっても慌てて売却しない
- 生活に必要なお金まで投資しない
- 特定の投資先に偏りすぎない
- 家族の現在の生活も大切にする
投資には元本割れのリスクがあります。過去に増えた投資先が、これからも同じように増えるとは限りません。
だからこそ、家計に無理のない範囲で、長く続けられる仕組みを作ることが重要です。
まとめ|金融資産1億円超につながったのは5つの積み重ね
わが家が金融資産1億円超を築くまでに続けてきた方法は、次の5つです。
- インデックス投資を長く続ける
- 高配当株から定期的な配当を得る
- 新NISA・旧NISAを活用する
- 通信費・保険・自動車費を見直す
- 収入が増えても生活水準を上げすぎない
どれも、短期間で資産を大きく増やす特別な方法ではありません。
支出を整えて投資に回せるお金を作り、相場の上下があっても長期的な視点で運用を続けてきました。その積み重ねが、現在の金融資産につながっています。
ただし、金融資産1億円超はゴールではありません。
私が資産形成を続ける目的は、口座の数字を増やすことだけでなく、家族との時間や将来の選択肢を増やすことです。
現在も、3人の子どもの教育費や自分たちの老後資金を考えながら、FIREを目指している途中です。
これからも家族との時間を大切にしながら、お金だけではない「人生資産」を育てていきたいと思います。
※この記事は、わが家の資産形成に関する体験を紹介するものです。特定の金融商品への投資を勧めるものではありません。投資には元本割れなどのリスクがあるため、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。